人事戦略ツールの公開
あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。今年も皆さまにとって佳き1年となりますこと祈念申し上げます。
2020年代もこれまで同様、またはこれまで以上に激動の年代になるのではないか感じています。景気観では、20年代は景気後退の予測が多くでており、リーマンショックまでとはいかなくとも一定の景気後退局面を迎えるかもしれません。景気後退自体はこれまでにも経験したことですが、20年代の日本は人手不足が加わり、不景気だけども働き手が不足している状況下に置かれるかもしれません。そうなると尚更事業は苦戦を強いられることになり、中小企業でも特に小規模事業所の経営においては、頭の痛い課題だと思われます。
人手不足である理由から相場の賃金は上昇を続け、収益への影響が日々強くなる中、打ち手が限られてくるように感じるかもしれません。今回は、人事戦略を考える際に弊社で使用しているツールを公開し、少しでも皆さまの経営課題解決に寄与できれば思います。
(人材獲得を優位に進めるための基本的戦略ツールです)
◉規模
・すべての業種(規模を問わない)
◉ツールの使用が有効と思われる状態
・人材獲得力を上げたい
・様々な方法を試したが採用に苦戦している
◉ツールの読み方
・働きがいと働きやすさをマトリクスしたものです。
・縦軸は「働きがい」を、横軸は「働きやすさを」表しています。縦に行くほど働きがいが高く、右に行くほど働きやすさが高くなります。
・各要素は定性評価で評価していきます。要素は基本的な項目を設定しています。
◉ツールの使用方法
・自社の現状分析として使用します(各要素にチェックを入れる)。
・分析方法
- 各要素にいくつチェックが入るか行います(正直にチェックを入れていきます)。
- 働きがい要素と働きやすさ要素でチェックが入らない箇所に課題がある可能性があります。
- チェックの入らない要素がある場合、なぜその要素が足りないのかを検討します。
- 各要素を検討し、今後の方向性を決めていきます。例「人手不足であるから時給を高くしていたけれども、実は職場の人間関係が良くないため、離職が続きかつ採用に影響がある」。つまり、賃金を高くすること(働きがいを高めること)が人手不足解決の解と考えていたが、本当の課題は人間関係(働きやすさ)にあるため、せっかく高い時給を設定しても効果は少なかった、などのことに気がつきます。
・当分析は、経営者自身が行うのが良いでしょう(特に30人以下の規模)。その上で、経営幹部または総務担当者や社員へ意見を聴き、事実を掴むことに重点を置いていきます。
・経営者が分析を進める場合、自身の評価ともなりえるため一定の恐怖に打ち克つ必要性は否めませんが、経営課題が明確になるメリットがあります。
・総務部長または人事担当者が分析を進める場合は、分析の提案と当ツールの存在を経営トップに示した上で、経営トップの理解の下行うのがよいでしょう。
◉ツールの位置づけ
・このマトリクスは、人事における方法性を検討するためのツールです。実行計画は別に策定する必要があります。
・実行計画における、期間、責任者、具体的な行動などは、決定した方向性の下で実行されます。
※分析は事実を掴むために行い、方向性の検討段階では率直な意見交換が行われるべきです(言い訳や忖度、体面維持は不要です)。恐らく厳しい場となり得ますが、事実を直視し
なければ課題克服には繋がらないでしょう。その意味では経営トップは誰よりも謙虚になる必要があります。
具体的な行動を起こすことは大切なことですが、それには明確な狙いと得たい効果がセットになっていることが重要です。経営資源は限られてくるため、希少な資源である時間と労力を分散させてしまっては、本来得られるものも得られなくなってしまいます。そのようなリスク回避のためにも、弊社ではこのツールを使用し方向付けからスタートし、次に計画、最後に実行という流れをとっています。
ツールの使い方などで不明な点等やご意見がございましたら、下記までお問い合わせください。
※このサービスは弊社のノウハウを社会へ還元する一貫ですので、お問い合わせに対する回答につきまして費用は発生いたしません。
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担当:上地