人事制度を問う③

人事制度についての問に対する弊社の考え方(Q6~Q10)です。

 

Q5.等級制度は必要か?

A5.必要。ただし、会社規模に応じて必要性は異なる。

等級制度は経営バランスがとりやすいように区分数(等級数)を設計する必要がある。また、処遇を決める要素としても必要。

 

Q6.評価制度は必要か?

A6.必要。

上司と部下双方が評価する制度になることが望ましい。第三者の視点により自分を見ることができるのは有益である。

また、評価制度の受益者は被評価者のみではなく顧客も含まれる。真の意味での評価は顧客に向けてのものになり、その結果を社員と会社が受けているに過ぎない。評価制度は1年間または半年間の振り返りであり、内省であり、次に向けてより善くするための思考する時間であり、協力と連携を見直すものであり、自らの動機づけを高めるものである。

 

Q7.処遇制度は必要か?

A7.必要。

会社規模により簡易的な制度であるのか本格的な制度であるのかは異なる。少なくとも給与の上限額は公平性を考えたときに開示するべき(社員へ選択の機会を与える)

 

Q8.社員教育研修の意味

A8.社員を規定するための補完・補強の意味を持つ。

機能としての教育訓練は次の3つの領域から成り立つ。業務的(技術)、人間性(振り返り)、役割(役職)。ただし、訓練内容が細分化され専門性が高まり過ぎると事業の本質から遠ざかる印象がある。

 

Q9.昇進させるということ

A9.事業の目標(単年、中長期)を達成する確率を高めるということ。そのために、部下の能力を引き出し、方向付けをし、課題を解決するということを繰り返しながら上達さしめるということ。

 

Q10.人事制度の最終的な受益者は誰か

A10.最終的な受益者は社員を含む利害関係者すべてである。

 

各項目について端的に述べさせていただきました。それぞれについて、様々な考え方や意見があると思いますし、また、時代や状況により考え方は変化していくものと考えています。評価制度(人事考課制度)については、特に賛否両論あると思われますし。                                                      評価と聞くと何やら消極的な印象が先行しますが、本来は能力や技術を含む人間的な成長を手助ける積極的な制度です。そのことを踏まえ、有機経営では、評価制度を導入する際には「人間的な成長」と「人の役に立つこと」を基軸として制度を構築し、評価制度の運用を支援させていただいております。

機会があれば、さらに掘り下げてそれぞれの問に対する考え方を共有させていただきたいと思います。端的な回答で恐縮ではございますが、今回の『人事制度を問う』が少しでも皆さまの企業経営においてヒントとなれば幸いです。

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