企業の評価制度②
評価制度②
職業倫理とスキルを兼ね備えた大人なメンバー。はたしてそのような条件を具備した組織がどれだけの確率で存在するのかしないのか。存在するとしてもわずかなものなのかもしれません。
それこそ企業が評価制度を必要としている理由なのではないかと思うのです。評価制度をよく見てみると、経営における組織構造、戦略、システムを理念・価値観、組織の文化・スタイル、人材、能力・スキル(マッキンゼー提唱の7Sを参考)を繋ぐ機能を有しています。評価制度の本質は経営戦略を実行させ、かつ狙った結果を導き出すための補完的役割なのではないでしょうか(もちろん異論があるのは承知です)。
経営を成功へ導くにはビジネスモデル(企業ビジョン、事業領域)の決定とビジネスモデルを動かす仕組み(組織構造、組織の在り方、文化・スタイル、十分な能力を有した人材、資金調達など)の構築が必要ですが、これらがバラバラに動いていては経営は苦戦を強いられることになります(人間でいうと上半身と下半身が違う方向を向き、かつそれぞれの意思で動いているとでも表現したら分かりやすいでしょうか)。そのような状態で改革や改善を行ったとしても期待するほどの効果はなかなか出ないものです。