世界は再始動しはじめているけれども

COVID-19のワクチン接種が日本でも始まりました。と言ってもワクチンの供給量も足りず全国民に行き渡るまでまだまだ時間がかかりそうです。先進国の中では英国が成果をあげており、パブをはじめとする商業施設が段階的に緩和・再開されています。ワクチン接種をしてもこれまで感染症対策は維持しての再開ですので、完全に元通りになるまではまだ時間が必要でしょう。

ワクチン接種と経済の再生がリンクしているとすると、日本は後れをとっていることになりますが・・・。

日本国内の経済・経営状況は混沌としているように感じます。コロナ禍を機として事業の新機軸を見出そうとしている場合もあれば、それどころではないという場合もあるでしょう。事業再構築補助金なるものがちょっとしたトレンドになっているようですが、制度の運用には政府と現場との乖離も見えてきました(それでも上手に作文し補助金を得られる先は出てくると思いますけど)。

この補助金や様々な国策の先に企業がどのような反応を見せるのか興味があるところです。真に生産性やオリジナリティが向上していくのか、それとも模倣品が溢れる状態からデフレーションを招く結果となるのか、事業承継が上手く機能し事業が保全され国民が享受できるサービスが維持向上していくのか、はたまたその逆なのか、などなど。

個人的に補助金政策へは反対の立場ですが、経営上有効である場合もあることを承知しています(補助金を享受している企業すべてが思考停止状態ではなく、社会に有益な事業を継続している企業もたくさんありますし)。

反対の主な理由は、補助金(助成金)に頼ってしまうと、本質から離れたサービスや製品が出されることが多く、思考回路が『社会を良くするための製品やサービスどのようにして産み出すか』ではなく、『補助金(や助成金)もらえるようにどう立ち回るか』になってしまいがちということです(生活者の視点だとどちらを選びたいか)。

COVID-19は20世紀に作られた価値観、考え方、慣習を変化させかつ加速させているように見えます。創造性を発揮するには大きな機会となっているはず。慣性から抜け出し、思考を柔軟に保ち、次世代の経営、事業を創造するまたとない機会を逃さず捉えていきたいですね。

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