企業の評価制度③

評価制度③

評価制度の本質が経営戦略を実行させ、かつ狙った結果を導き出すためのものとするならば、評価制度は経営にとって有効に作用しているはずです。しかし実際には評価制度は機能を十分に発揮しないままフェードアウトしたり惰性の産物になっていたりするばかりか、ケースによっては誰も幸せにしない痛みと恐怖を伴う制度(多くの方のイメージはこちらなのでは)として存在感を強めています。

なぜイマイチ評価制度が効かないのか。このシンプルな問いに答えてくれるAIが存在するならば多少の費用をかけても購入したいものですが現時点ではそのようなAIもアプリケーションもありません。人事コンサルタントや人事制度を手がけている士業の先生に聞くということも有効ですが、十分な知見とシャープな思考を持ちつつ自身の専門性に縛られることなくフラットに世の中を考察し見解を述べてくれるコンサルタントや先生を探し当てるのは至難の業です(でも意外に身近にいるのかもしれません)。そうなるとまずは自分の頭を使い検討していく作業を繰り返していく他ありません。この作業を繰り返しているとなんらかの手がかりくらいは見えてくるものです。この作業のヒントとしては、できる限りクリティカルに自身と自社を客観的に見ることです。

・・・イマイチ評価制度が効かない理由は何か?

 

  • 自社の文化にマッチしていない評価制度
  • 陳腐化した評価項目
  • 経営戦略と乖離のある評価項目の羅列
  • 出口なき評価制度(評価のための評価制度)
  • 社員の人生の価値を高めるという要素を組み入れていない評価制度
  • 売上や利益へ直結しない評価制度
  • 給与制度と連動しない評価制度
  • 評価者の人間性が色濃くでる評価制度
  • 経営側に都合がよく設計されているアンフェアな評価制度 …..etc

 

このようなことを繰り返していくと評価制度が効かない理由の輪郭が見え、ピントがあってくるようになります。時間短縮という視点ではコンサルタントなどに依頼して行うと良いですが、可能な限り経営者自らで辿り着きたい到達地点です。

評価制度が効かない理由が見つかれば、あとは修正に向けてプログラムとスケジュールを組み実行するということになりますが、そうなる過程で組織は少しずつ息を吹き返していきます。評価制度の導入で売上が上がったとか組織のコミュニケーションが良くなったということは企業のビジョンが示され組織の在り方も修正されたという証左にもなりこの時点でも経営側と社員側の信頼関係は一段階上へ押し上げられたといえます。

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